【徹底比較】防犯カメラと見守りカメラの違いは?録画・耐候性・証拠能力を解説

「防犯カメラと見守りカメラって、何が違うの?」

カメラを導入する際、この疑問を抱く方は少なくありません。どちらも映像を記録するという点では同じですが、目的に応じた機能設計が大きく異なります

誤った選択をすると、「いざという時に証拠として使えなかった」「屋外に設置したら数か月で故障した」といったトラブルにつながります。

この記事では、防犯カメラと見守りカメラの違いを、録画・耐候性・証拠能力の3つの観点から整理。用途に合わせた選び方を解説します。

そもそもの違いは「目的」にある

防犯カメラと見守りカメラは、メーカーや専門業者が明確に区分して設計・販売しています。

防犯カメラは、犯罪の抑止と証拠保全が主な目的です。そのため、長時間録画や高い耐久性、証拠として使える画質が求められます。設置場所は屋外を前提としており、仕様にも防水・防塵性能が明記されているのが一般的です。

一方、見守りカメラは日常の様子確認が主な目的。高齢者やペット、赤ちゃんの様子をリアルタイムで確認したり、簡易的な記録を残したりする用途に特化しています。屋内設置を前提とした設計が多く、利便性やコストパフォーマンスが優先されます。

相互に用途を転用することは可能ですが、性能差があるため注意が必要です。

録画方式と保存期間の違い

録画媒体はHDDかSDか

防犯カメラは、HDD(ハードディスク)やNVR(ネットワークビデオレコーダー)による長時間録画が基本です。メーカーによると、HDD1TBで約75時間の録画が可能とされています。

対して見守りカメラは、SDカードやクラウド保存が中心。SD128GBで約15時間が目安です。手軽さはありますが、長期保存には向きません。

保存期間の実務目安

防犯用途では、事件発生から発覚までの期間を想定し、1週間〜1か月の保存が実務上の目安とされています。これは法的義務ではなく、業界での運用慣行です。

高画質で録画するほど保存日数は短くなるため、用途に応じたバランス設定が必要です。

検索機能の有無

防犯カメラには、イベント検索や人物検出といった高度な検索機能が搭載されていることが多く、膨大な映像から目的のシーンを素早く見つけられます。この検索性は、証拠性にも直結します。

見守りカメラは簡易的な再生機能が中心で、長時間の映像を後から確認するには不向きです。

耐候性・耐久性の明確な差

IP等級で見る防水・防塵性能

屋外に設置する防犯カメラは、IP65以上の防水・防塵性能が目安です。IPコードはIEC/JIS規格で定められた国際基準であり、信頼性が高い指標です。

見守りカメラの多くは屋内専用設計のため、IP等級の表記がないか、あっても低い水準です。屋内専用機を屋外で使用すると保証外となり、故障リスクが高まります

耐衝撃性能(IK規格)

破壊リスクのある場所では、IK10等の耐衝撃性能が重視されます。これは人の手が届く高さに設置する場合の実務指針です。見守りカメラはこの基準に対応していないものが多く、屋外での使用には不向きです。

温度範囲と環境対応

屋外用の防犯カメラは、寒冷地や直射日光下でも動作する広い温度範囲と、逆光補正機能を備えています。これらは仕様書に明記されており、信頼性の高い情報です。

設置環境と仕様が一致しないと、夏場や冬場に動作不良を起こす可能性があります。

証拠能力の違い

民事と刑事での扱い

弁護士や法律メディアの解説によると、防犯カメラの映像は民事では原則として証拠として認められます。刑事事件では、収集方法や改ざんの有無が争点になる場合があります。

違法に収集された映像や、改ざんの疑いがある映像は証拠として認められないリスクがあります。

証明力を左右する要素

映像があっても、画質・撮影角度・照明条件によって証明力は大きく変わります。顔やナンバープレートが識別できなければ、証拠としての価値は低下します。

メーカーや専門企業は、「映っていても識別不能」という失敗事例を数多く指摘しています。

プライバシーへの配慮

目的外利用や過度な撮影範囲は、近隣トラブルの原因になります。弁護士によると、撮影目的の掲示や撮影範囲の調整が必要です。個人情報該当性も含め、法的な専門性が求められる領域です。

【比較表】防犯カメラと見守りカメラの違い

項目防犯カメラ見守りカメラ
主な目的犯罪抑止・証拠保全日常の様子確認
設置環境屋外対応(IP65以上)屋内前提
録画媒体HDD/NVRSD/クラウド
保存期間1週間〜1か月数日程度
検索機能高度検索簡易再生
耐久性耐衝撃(IK10等)非対応が多い
初期費用高額低価格帯

用途別の選び方

屋外の防犯なら「防犯カメラ」

玄関先や駐車場など、犯罪抑止と証拠保全が目的なら、耐候性と長時間録画を備えた防犯カメラが必須です。専門企業によると、複数台とレコーダーを組み合わせた構成が一般的です。

室内の見守りなら「見守りカメラ」

高齢者やペットの様子確認が目的なら、手軽に設置できる見守りカメラが適しています。リアルタイム確認と利便性を重視した設計です。

兼用する場合の注意点

屋外と屋内で兼用したい場合は、最低限の耐候性(IP65程度)を確認することが重要です。全てをWi-Fi構成にすると、録画の安定性や証拠性が低下する可能性があります。

まとめ:撮影の目的を明確にしよう!

防犯カメラと見守りカメラの違いは、「何のために使うか」によって明確に分かれます。

  • 防犯カメラ:録画・耐候・証拠保存を重視。屋外対応、長時間録画、高い耐久性
  • 見守りカメラ:日常確認を重視。屋内前提、簡易設置、利便性優先

「とりあえず安いカメラで」という選択は、いざという時に後悔する原因になります。

目的と設置環境を明確にし、録画期間・耐候性・証拠能力の3つの軸で比較することで、失敗のない選択ができます。