防犯カメラを導入するなら、1台より2台のほうが安心。そう考える方は多いでしょう。しかし、ただ闇雲に2台設置しても、肝心の場所を見逃していては意味がありません。
2台で最大限の効果を発揮するには、「どこに設置するか」がすべてです。
この記事では、警備会社や専門業者が推奨する配置パターンをもとに、死角を最小化するための2台設置術を解説します。玄関と駐車場、玄関と勝手口といった鉄板の組み合わせから、敷地条件に応じた応用パターンまで、具体的にお伝えします。
もくじ
お好きな項目へ読み飛ばすことができます
なぜ2台なのか?死角を減らすための基本的な考え方
防犯カメラ1台では、どうしてもカバーできない範囲が生まれます。一般的なカメラの画角は約90度、識別可能な距離は30〜40フィート(約9〜12m)とされており、広角レンズにしても映像が粗くなり、人物の特定が難しくなるためです。
そこで2台を使い、互いの死角を補い合う設計が重要になります。専門業者の間では、「1台目で侵入経路を記録し、2台目で死角をカバーする」という役割分担が基本とされています。
ただし、2台で敷地全体を完全にカバーするのは現実的ではありません。大切なのは、侵入リスクの高い場所を優先的に守ることです。
【鉄板パターン】2台で守るべき場所の優先順位
警備会社や専門業者が共通して指摘する、侵入リスクの高い場所は以下の通りです。
1台目:玄関(固定)
玄関は最も基本的な出入口であり、不審者の顔や動きを記録できる最重要ポイントです。1台目はほぼ例外なく玄関に設置することが推奨されています。
2台目:敷地条件に応じて選択
2台目の配置は、住宅の形状や周辺環境によって変わります。一般的には以下のいずれかが選ばれます。
- 駐車場(車上荒らしやいたずらのリスクが高い場合)
- 勝手口・裏口(死角になりやすく、侵入経路として狙われやすい)
- 建物の角(外周全体を見渡せる位置)
メーカーや専門業者の施工事例では、玄関+駐車場、または玄関+建物角の組み合わせが最も多く採用されています。
敷地条件別・具体的な2台配置パターン
ここでは、よくある住宅タイプごとに、具体的な配置例を紹介します。
一般的な戸建て住宅
玄関 + 駐車場
最もスタンダードな組み合わせです。玄関で人物を記録し、駐車場で車両と周辺を監視します。夜間の車上荒らしが心配な場合は、照明との位置関係も考慮しましょう。
玄関 + 建物の角
駐車場がない、または敷地の外周全体を見渡したい場合に有効です。建物の角に設置することで、2台のカメラが背中合わせや斜め対角の位置関係になり、180度以上の範囲をカバーできます。
L字型・コの字型など死角の多い敷地
敷地形状が複雑な場合、2台ですべてをカバーするのは困難です。この場合は、侵入リスクの高いエリアを絞り込むことが重要です。
たとえば、L字型の家なら玄関+奥まった裏口、コの字型なら玄関+中庭入口など、人目につきにくい場所を優先します。将来的に3台目、4台目を追加できるよう、配線や録画装置の設計に余裕を持たせておくとよいでしょう。
駐車場重視の住宅
車を複数台所有している、または過去に車両トラブルがあった場合は、玄関+駐車場奥の配置が効果的です。
この場合、1台は人物特定、もう1台は車両ナンバーや全体像の記録という役割分担が基本です。柱や屋根によって死角が生まれやすいため、設置前に実際の画角を確認することが大切です。
死角ゼロを実現するための設置テクニック
配置場所が決まったら、次は設置の細部を詰めていきます。ここを疎かにすると、せっかくの2台配置も効果が半減します。
設置高さと角度
専門業者が推奨する高さは地上約2.5〜3mです。これは、破壊されにくく、かつ顔の識別がしやすいバランス点とされています。高すぎると俯瞰視点になり、人物の特定が難しくなるため注意が必要です。
照明・夜間条件
夜間の監視が必要な場所には、照明の併用や逆光補正機能(WDR対応)が重要です。特に玄関や駐車場は、街灯や玄関灯との位置関係によって映像が白飛びしたり暗くなったりするため、設置前に時間帯ごとの光の状態を確認しましょう。
プライバシーへの配慮
死角をなくそうとするあまり、隣地や道路を広く映し込んでしまうと、近隣トラブルの原因になります。一般的には、自宅敷地内を中心に撮影範囲を調整し、必要に応じて録画範囲を制限する設定が推奨されています。
まとめ:2台で守るべき場所は「玄関+α」
防犯カメラ2台での設置は、1台目を玄関に固定し、2台目を敷地条件に応じて最適化するのが基本です。
駐車場、勝手口、建物の角など、優先すべき場所は住宅ごとに異なりますが、共通しているのは「侵入リスクの高い場所から順に押さえる」という考え方です。
2台で完全な死角ゼロを目指すのは現実的ではありませんが、適切な配置と設置テクニックを組み合わせることで、限られた台数でも十分な防犯効果を得ることができます。
費用は工事費込みで約6万円〜が目安とされていますが、配線や録画装置を含めた全体設計が必要なため、専門業者への相談をおすすめします。

