防犯カメラを設置する際、意外と悩むのが録画データの保存期間です。「とりあえず長く保存しておけば安心」と考えがちですが、実は用途によって必要な日数は大きく異なります。
この記事では、家庭・店舗・施設など用途別の最適な保存期間と、その決め方のポイントを分かりやすく解説します。
もくじ
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保存期間が重要な理由
防犯カメラの録画データは、主に以下の目的で利用されます。
- 侵入や窃盗などの犯罪の証拠確保
- トラブルやクレームの事実確認
- 駐車場でのいたずらや器物損壊の記録
問題は、こうした事態がいつ発覚するかは予測できないという点です。
例えば、侵入窃盗は数日後に気づくこともあれば、店舗での商品紛失は月末の棚卸しで初めて判明することもあります。保存期間が短すぎると、いざという時に必要な映像が既に上書きされているというリスクが生じます。
一方で、個人情報保護の観点からは、目的達成に必要な範囲を超えた長期保存は避けるべきとされています。長く保存すればするほど、データ漏えいのリスクも高まるためです。
【用途別】最適な保存期間の目安
用途や設置場所により、一般的に推奨される保存期間は以下のように整理できます。
| 用途・設置場所 | 保存期間の目安 | 理由 |
|---|---|---|
| 一般家庭 | 7〜14日程度 | 不在時の侵入確認に十分な期間 |
| 小規模店舗・オフィス | 30日前後 | レジ不正や月次業務での確認に対応 |
| 大型施設・倉庫 | 30〜90日以上 | 契約・監査・保険要件で長期保存が必要 |
| 公共空間・学校 | 原則30日 | 公的ガイドラインに基づく標準期間 |
一般家庭|7〜14日で十分なケースが多い
住宅向けの防犯カメラでは、1〜2週間程度の保存が一般的です。
旅行や帰省など長期不在が予想される場合でも、帰宅後すぐに映像を確認できるため、この期間で十分対応できます。ただし、数週間の海外旅行など長期間家を空ける場合は、保存期間を延ばすか、クラウド録画サービスの利用も検討しましょう。
小規模店舗・オフィス|30日前後が標準
飲食店や小売店、中小企業のオフィスでは、30日前後が業界のベンチマークとなっています。
この期間であれば、以下のような状況に対応できます。
- 月末の棚卸しで発覚した商品紛失
- 顧客からのクレーム対応(数週間後の申し出にも対応可能)
- 従業員の勤怠記録やトラブルの確認
大型施設・倉庫:契約条件で長期保存が必要な場合も
ショッピングモール、物流倉庫、高額商品を扱う施設などでは、30〜90日以上の保存が求められるケースがあります。
これは、保険会社との契約条件や、定期監査での記録提出義務などが理由です。該当する施設では、導入前に契約内容や業界基準を確認しておく必要があります。
公共空間・学校:原則30日、透明性が重視される
自治体が管理する公共空間や教育施設では、公的ガイドラインに基づき原則30日とするケースが一般的です。
公的機関では、プライバシー保護の観点から保存期間の設定根拠を明確にすることが求められ、必要以上の長期保存は避ける傾向にあります。
保存期間を左右する技術的要因
実際の保存日数は、以下の技術的な条件によっても変動します。
ストレージ容量
HDDやSDカードの容量が大きいほど、長期間の録画を保存できます。メーカーによると、1TBのHDDで約1週間〜1か月程度の保存が可能とされていますが、カメラの台数や画質設定により大きく変わります。
録画方式と画質
常時録画よりも動体検知録画の方が、データ量を抑えられるため保存日数を延ばせます。ただし、画質を下げすぎると、いざという時に人物の特定や車のナンバー確認ができないリスクがあります。
クラウド録画プラン
近年増えているクラウド型防犯カメラでは、保存日数別のプラン(7日・14日・30日・90日など)が用意されています。長期保存プランほど月額費用は高くなりますが、機器の故障や盗難時でもデータが守られるメリットがあります。
適切な保存期間の決め方
自分に最適な保存期間を決めるには、以下の観点から検討しましょう。
1. リスク内容と発覚までの期間を想定する
想定されるトラブルが、どのくらいの期間で発覚するかを考えます。日常的に確認する場所なら短期間でも十分ですが、月次でしか確認しない業務があるなら、それに合わせた期間が必要です。
2. コストとのバランスを考える
保存日数を延ばすには、大容量のストレージやクラウドプランが必要となり、コストが増加します。必要最小限の期間設定が、コストとリスクのバランスが最も良い選択です。
3. 重要な映像は別途保全する
多くの防犯カメラは、設定した期間を過ぎると自動的に古い映像から上書きされます。重要な出来事が記録されている場合は、上書きされる前に別の場所に保存する運用ルールを決めておきましょう。
まとめ:目的に応じた最適な日数選びを
防犯カメラの保存期間に「これが正解」という絶対的な基準はありません。
一般家庭なら7〜14日、店舗やオフィスなら30日前後が一つの目安ですが、最終的には自分の利用目的とリスクに応じて判断することが大切です。
「長ければ安心」という考え方ではなく、プライバシー保護やコスト面も含めて総合的に検討し、バランスの取れた保存期間を設定しましょう。

